みなさんは「クロスプロセス」という手法をご存知ですか?
フィルムにはポジフィルムとネガフィルムという2種類のフィルムが存在します。
そして、ポジフィルムではE-6現像、ネガフィルムではC-41現像というそれぞれのフィルムに合わせた
現像方法があります。
「クロスプロセス」という手法は、この現像方法をてれこする手法、
つまり、ポジフィルムをC-41現像で、ネガフィルムをE-6現像で処理する方法のことです。
通常はきれいな発色を得るため、フィルムに合わせた最適な現像処理を行うのですが
このクロスプロセスは故意に間違った現像方法をとることで、
想像もできなかったような色調の写真を生むことができます。
一般的には、コントラストが高く、原色が激しく発色し、カラーバランスの崩れた写真に仕上がります。
しかし、この予測不能な写真の仕上がりや、独特の色調はとても魅力的で、
写真家の蜷川実花さんやタクマクニヒロさんの作品には、
このクロスプロセスを使用した写真が数多く見られます。
今回は、そんなクロスプロセスをデジタルで再現する方法をお教えします!
この写真が上の写真の元データになります。
このままだとなんだか普通。。。この日はギラギラと蒸せるほど暑かった記憶があり、
その雰囲気を表現する為にデジタルクロスプロセス処理を行う事にします。
photoshopを使い、クロスプロセス風に変えるには様々な方法があるかと思いますが
一番簡単に処理するには、トーンカーブを利用するのが良いのではないかと思います。
また、photoshop CS4からはトーンカーブのプリセットに「クロスプロセス」という項目もありますね^^
では、実際にトーンカーブで処理する画面はこちらになります。
まず、チャンネル:RGBでS字を描き、全体のコントラストを高くします。
次に、チャンネル:レッド/グリーン/ブルーを調整します。
この調整を大胆に行う事により、写真の色調を崩します!
実際のクロスプロセスに近い雰囲気は、グリーンとイエローを色調に被らせるのが
ポイントです^^ 具体的に言えば、グリーンチャンネルを持ち上げ、ブルーチャンネルは下げるイメージです。
とは言っても、クロスプロセスの一番の魅力は、その予測が出来ない事にあります!
大胆にトーンカーブを変化させ、様々な色の写真を楽しんで下さい^^!
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