前回、モノクロ写真の粒子を再現する為に、ノイズを加えると説明しました。
それだけで十分に粒子の雰囲気はでるのですが、一つ問題もあります。
ただノイズを加えただけの写真ではシャドー・中間調・ハイライトと、
全体に均一にノイズが乗ってしまうんです。それでは綺麗なノイズの再現とは言えません。
中間調からハイライトにかけてのみノイズを加え、
しっかりとしまりのあるシャドーを再現する方法を今回はご紹介します。
まずノイズを加えた画像を用意します。
次にその画像をレイヤーで複製し、上の画像のレイヤーモードを「オーバーレイ」にします 。
オーバーレイにする事で、白と黒のはっきりとしたコントラストの強い画像ができ、
そのハイライトとシャドーにはノイズが乗っていません。
そして、その画像の不透明度を好みで調整します。
オーバーレイをかけたレイヤーのコントラストはとても高いので、可能な限り不透明度は下げないと、
元の写真とのトーンが大きく変わってしまいます。
しかし、あまりに下げるとそのレイヤーの意味がなくなってしまいます。
そこで、ポイントはシャドー部を見ながら不透明度を下げていくということです。
シャドー部を見ながら不透明度を下げていき、シャドー部にノイズが出てくる
少し前の不透明度に設定するのです。
レイヤーを合成し、もう一度トーンカーブ等で明るさを調整したら出来上がりです。
このように、左のノイズを加えただけの写真ではシャドー部分にも
たっぷりノイズが乗ってしまっていますが、
右のオーバーレイを使用した写真は、シャドー部のノイズが軽減されています。
以上のテクニックで、デジタル写真によるモノクロ写真のクオリティを今まで以上に上げる事ができます。
ぜひ試してみて下さい。
pnotoshopテクニック|#007 モノクロの色調を変えよう!
pnotoshopテクニック|#003 モノクロの粒子感